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挙式前のマナー集

挙式前までのマナー集

両親へ挨拶

ふたりで結婚を決めたら、まずは両親に結婚の報告。

ふたりの結婚の意志が固まったら、まず最初にやることは自分の両親への報告です。
どんな親でも子供の結婚となれば一大事です。
自分を育ててくれた両親にまず報告するのは当然のことです。
結婚は本人同士の意思があればいいと考えてしまう人もいるかもしれませんが、
親は親なりの結婚に対する青写真を持っているかもしれませんし、結婚するということは、
両家の家族や親戚同士のつきあいも始まるということでもあるので、
とにかくまずは両親に報告しましょう。

双方の両親へ挨拶する ポイント
  • ・相手の親と面識があっても挨拶
  • ・好感のもたれる服装で手土産を
  • ・どちらの家を先に訪問してもOK
面識があっても挨拶はきちんとして高感度UP

すでに面識がある場合でも、できるだけ家に直接訪問して、結婚の報告と
お願いをきちんとすることが基本です。

訪問する日時は、相手の両親の都合に合わせるようにしましょう。
相手があわてるような急な日程は避けますが、かといって一ヶ月以上も先にならないようにします。
当日は、約束の時間ぴったりか、もしくは5分過ぎまでに訪問します。
家を訪問する場合、早すぎては失礼です。「今、○○駅に着きました」などと連絡を入れると
より親切でしょう。

一世一代の大事な瞬間でもあります。挨拶の言葉はあらかじめ考えておきましょう。
基本的な質問の答えを用意しておきましょう。
仕事について、両親についてなど、相手の両親は知りたいことがたくさんあるはずです。
また将来の人生設計や、親との同居についてなど、踏み込んだ質問をされることもあるので、
事前に相手と相談して、答えを考えておいた方がいいでしょう。
また、訪問して挨拶するだけにするのか、食事をするのかなど、事前に打ち合わせしておきましょう。
お酒を出されたときは、くれぐれも飲み過ぎないように

本題はなるべく早く言うこと。タイミングを逸しないように

雑談を続けていると、本題を言うタイミングが難しくなります。
初めて会う場合は、自己紹介をしてから天候の話などをして、なるべく早く用件を
切り出すこと。面識のある場合も天候の話題の後に切り出しましょう。
相手も本題をいまかいまかと待っているもの。じらさないように、はっきりと
「結婚したい」ことをつたえれば高感度も高まります。

Q. 手土産は持っていくの?

A. 先方の好みに合わせたものを持参しましょう。ふたりで相談して、菓子折りや果物を持っていくといいでしょう。予算的には3000~5000円ぐらいで、それ以上高くなると、逆に受け取りづらくなるので注意。相手の家の近くで買うと、間に合わせの印象を与えてしまうので、事前に買っておくようにしましょう。また、今回の訪問は結婚したいことを伝える目的であることを、両親には話しておくほうがいいです。

身だしなみを整える

基本的にスーツで行くのが無難でしょう。派手な服装は避け、髪型なども清潔感を出せるように気をつけます。
すでに相手の両親と仲が良いなど、家によってはカジュアルな服装でも気にしない家庭もありますが、ジャケットを
着るなど、いつもよりは多少フォーマルを意識した方がいいでしょう。

マナーに気をつける

家にも寄りますが、ちょっとしたマナーや礼儀に厳しい両親もいます。できる限り注意を払うに越したことはありません。多少違和感があっても、誠意を見せる意味でも、マナーは知っておいた方がいいでしょう。

NGマナー
  • ・コートを着ている時は、玄関の外で脱いでおく。
  • ・靴は揃えて脇に置く。
  • ・まずは「お邪魔します」と挨拶。
  • ・部屋の下座に進み、きちんと挨拶をする。
  • ・手土産を紙袋から出して、両手で渡す。
  • ・すすめられてから、座る。

両家顔合わせ

両家両親顔合わせをする場合

両親から結婚の承諾をもらったら、さっそくお互いの両親が会える場をセッティング。
今後の方針をそこで決めましょう。

ポイント
  • ・ふたりで相談してセッティングしましょう
  • ・顔合わせの場は親のため
  • ・当日は結納や仲人についての相談も
  • ・顔合わせの場を結納の代わりにする人も最近は多い
親を安心させるために両親同士が会える場を

お互いの両親から結婚の承諾をいただいたら、結婚式のことを考える前にまず双方の親同士が
会える場をつくりましょう。
結婚は本人たちの意思が一番ですが、息子や娘を大事に育ててきた親にとっては、相手がどんな
家庭のもとで大きくなったかを知って安心したいものなのです。

当人同士が主となって両家を引き合わせます

両家顔合わせは、初めて会うふたりの両親のための場です。結婚を決めたら自分の親の都合を聞き
ふたりで相談して日時や場所をきめます。大安、吉日にこだわる必要はありませんが、初めて会うの
だからと縁起をかつぐ場合もあります。双方納得の日に設定しましょう。場所は女性宅か、ホテル
やレストランで、ゆっくりと話ができる個室を予約しましょう。また、遠方の場合は、中間地点か
男性側が女性側に出向くのがいいでしょう。
顔合わせの進行を務めるのは、結婚するふたり。まず親の紹介をして、家族のことや子供時代のエピソードなどを
話ながら楽しく食事をします。できれば、結納や挙式についての相談もしましょう。

この顔合わせの場を結納の代わりに

最近は結納を行なわないカップルが多いので、この「両家顔合わせ」を結納に代えるケースがよくあります。
ここで男性側から婚約指輪、女性側から腕時計やカフスボタンなど、婚約記念品を交換することも多いようです。
両親から結婚の承諾をこの場を結納に代えるならば、最初に当人たち(とくに男性)が進行を務めますが、途中から父親が主体となって
これからのスケジュールの相談をするといいでしょう。最後には両家ともに「末永く宜しくお願いいたします」と
挨拶することを忘れずに。必要とあれば、またこうした会を設けますが、一般的にはそのまま結婚準備に入ります。

Q. 顔合わせの場合費用はどうするの?

A. 基本的には、費用は両家で折半します。ただし、男性側が地方から名古屋に来るなど、遠方からおもむく場合は(男性側は交通費がかかっていることから)、女性側が食事代を負担することがあります。もちろんその逆のケースもあります。最近は、両家で費用を出し合うのではなく、当人ふたりで出す場合も多くなっています。

仲人について

本来仲人とは、婚約から結婚までを取り仕切ったり、両家の間を取り持つ存在で、見合い結婚が多かった以前は、結婚には欠かせない存在でした。
しかし最近は、婚約から結婚まで、本人たちが主導で行うことがほとんどなので、仲人に相談したり、頼ったりすることが少なくなり、
仲人を立てるとしても形式的な当日だけの「頼まれ仲人」(媒酌人)が多いようです。
このように仲人の必要性がなくなってきているので、実際に仲人を立てる人は、1割もいません。ただし、両親の希望や地域のしきたりなどもあるので、
家族とよく話し合って決めるようにしましょう。
仲人にふさわしいのは、社会的に信用がおけ信頼されている人でしょう。会社の上司や、恩師、親の知人などにお願いするといいです。

結納のときは

結納のときは

結納は日本古来から伝わる婚約のかたち。家や地域によって習慣やしきたりも違います。

ポイント
  • ・地域によって習慣が違う
  • ・大きく関東型と関西型に分けられる
  • ・正式、略式、簡略式など形式は各種
  • ・両家で習慣や形式が違う場合は話し合いで調整
ふたりの間柄を社会に認めてもらうために

結納は日本独特の婚約の形。二人が結婚するという意志を公にして、二人の間柄を社会に認めてもらうための儀式です。
もちろん口約束だけもOKですが、けじめをつけるために、両親をはじめとして、親戚、友人、職場の人などに対して、何らかの形で公表することが望ましいでしょう。

[時期]
結婚式の6~3か月前の吉日を選ぶのが一般的。挙式までの準備期間の余裕がもてるように設定しましょう。

[日時]
大安、友引の午前中がよいとされていますが、必ずしもこだわるものではありません。
最近は、本人・両親・仲人の都合のつけやすい土曜、または日曜、祝日に行うことが多くなっています。どの場合にせよ、おそくとも夕刻までには結納の儀式が終了できるようにします。

両家が集まって目の前で結納を交換

結納の方法は移り変わっています。
かつては仲人が使者となって相手宅に結納品などを届けていました。この方法は往復型と呼ばれ、仲人が、男性宅→女性宅→男性宅→女性宅と、行ったり来たりします。本来はこれが正式の結納方法でした。
しかしこれでは、忙しい現代人にはなかなか難しいでしょう。
そこで、最近行われているのは、女性宅やホテルなどに両家がそろい、お互いの目の前で結納品などを交換する方法です。これならば仲人の負担も少なく、時間や手間が短縮でき、とても合理的にすすめられます。そのほか、両家ともに結納品の用意をせず、婚約指輪と記念品の交換をする方法も主流となっています。
また最近は、仲人をたてずに結納を行う人がふえており、この場合は男性側の父親が仲人に代わって進行役を務めます。

情報結納金の相場とめやす

結納金は、嫁入りするための支度金であり、「御帯料」として男性側から女性側へ現金を贈ります。現代では給料の3倍が標準ですが、収入に応じた金額を用意すればよいでしょう。
関東には「半返し制度」がありますが、最近は少なく、7割くらいの人が「お返しなし」になっています。男性側から「半返しはなし」といわれたら、女性側は金包の中がカラになってしまうので、「ご縁がありますように」の意味で5のつく数字のお金(50万円をいただくなら5000円、100万円なら5万円)を入れ、御袴料と目録に記入。ただし、このことは必ず男性側に話しておきます。
仲人は、お見合いから結納までお世話になるのは下仲人と言って、5万~10万円を両家名で包み、「御礼」と書いた結びきりの金包を、菓子折りの上に置いてわたします。
なお、挙式の媒酌人もお願いする場合は、挙式後に結納分と挙式分をまとめてお礼します。

東と西でことばや方法が異なります

地域によって各種違いがありますが、大きく関東式と関西式に分けられます。関東式は「結納を交わす」といわれるように、双方からの結納を交換。関西式は「結納を納める」というように男性側から送るだけになります。
関東式は男性側から結納品に対して女性側は同等か半額程度の結納品を返します。関西式は女性側から受書だけを返すのが一般的です。
両家で習慣や形式が違う場合には、お互いに話し合いで調整しますが、結納品は女性宅に飾っておくものですから、女性側のしきたりに合わせてあげたいものです。

Q. 仲人や証人の役目はなに?

A. 二人で決めた婚約を、より正式に社会的なものにするためには、第三者に認めてもらう必要があります。不幸にも婚約中にトラブルが発生して破談になった場合も、法的に有効な証人となります。

Q. 実家が北海道と九州のカップルは、どこで結納するの?

A. 男性側が女性側へ出向くのが一般的。男性ひとりが女性宅へ出向く場合もあります。最近は、両家が一ヶ所に集まり、結婚式場やホテルを利用するケースが多くなりました。会場で祝膳なども用意してもらえます。

Q. 結納のときの交通費はどうすればいいの?

A. 交通費がかかった場合は、かからなかったほうが食事代を負担するなどしましょう。
ただし、仲人には「御車代」を渡します。下仲人には、「御車代」と表書きをした金包を「御礼」に重ね(御礼が上)、結納後に。また、媒酌人もお願いする場合は、結納後は「御車代」だけわたします。この費用は双方で折半しましょう。

結納品をそろえる場合

結納品をそろえる場合

結納品は関東式と関西式でデザインが異なります。両家相談して、数や金額などを決めましょう。

ポイント
  • ・結納品目は9品、7品、5品と奇数。
  • ・結納品のレベルが同じになるようにセットで求める。
  • ・関東式と関西式では、結納品の形が違う。
正式な結納品は九品目

九品目をそろえるのが正式。各品は、長寿、健康、家と子孫の繁栄にちなんだものです。女性側からの結納品は、男性側と同じか、少なくします。女性側のほうが豪華になっては相手に恥をかかせることになるので、事前に打ち合わせをしておきましょう。
地域:関東と関西で形も飾り方も異なります。
  結納品は、飾り方、金額、取り交わし方、目録の書き方など、地域によって違います。関東式は一式を白木の台にのせ、目録をそえます。すべてをのせるため縦長で平面的になります。対する関西式は一品ずつ別々の台にのせ立体的な水引きや飾りがつき、とても豪華。式自体も中部、関西以西は豪華に行われます。伝統的な約束ごとであり、それぞれの文化、習慣が大切にされているので、どちらのやり方で行うのか決めましょう。

結納金はなくても指輪のプレゼントが今風

後々まで残るふたりの大切な記念品として婚約指輪を贈るのが一般的となっています。ダイヤモンドの指輪が人気ですが、正式には女性の誕生石の指輪を贈ります。最近は40万円程度の指輪が多く、女性はその半額程度の記念品を男性に贈ります。

情報受け取った結納品の飾り方としまい方。

部屋の上座に当たる場所で、床の間に飾ります。和室のない場合は、サイドボードや部屋の上座に台をしつらえて、その上に飾ります。挙式後に下げて、目録と受書を記念に保存しておくことが多く、そのほかのものは処分。神社やお寺で玉串料をそえて燃やしてもらいます。結納から挙式まで日数のあるときは、結納後10日間、挙式前10日間だけ飾っていいです。
結納品の包み方:結納品を運ぶ場合は、片木盆ごと新しいふろしきに包む。このときお弁当を包むような結び目はつくらない。これは結び目をほどくことをきらうため。
婚約指輪は、結納品を並べた白木台とは別に指輪飾の台を用意。指輪を入れた箱は2枚重ねの奉書紙に「寿」と表書きして、紅白か金銀の水引をかけ、贈り手の名前を書く。目録には「御帯料 結美和付け壱封」と記す。結納品を略式にするときは、品目数が奇数になるように減らし、七品目、五品目、三品目と。どの場合でも、長熨斗、目録、金包が含まれる。なお飾る順番はとくに決まりはないが、どんな贈り物でも、のし上は右上(一番最初)にあるものだから、結納品の右端にはやはり長熨斗を飾るのがいい

目録・受書を書くとき

目録・受書を書くとき

目録と受書はビジネスにおける「納品書」と「領収書」結納品とともに取り交わします。

ポイント
  • ・必要項目が印刷された市販の用紙を使うのが一般的。
  • ・差出人とあて名は両家の父、または婚約者本人とする。
  • ・薄墨ではなく必ず濃い墨で書く。

正式な結納には、結納品のほかに目録と受書が必要です。目録は結納品名と数量を列記した送り状、受書は結納品を受け取ったとする受取書。ビジネスにおける「納品書」と「領収書」に当たります。奉納紙に濃い墨で書き、三つ折にして「目録」と表書きします。市販の結納セットには印刷されているものがついており、これを利用するのが一般的。

(目録)
関東式では双方で用意 関西式は男性側だけ
結納品を列記した送り状。「一、御帯料 壱封 一、勝男武士 壱台・・・・・・」と墨書で列記し、最後に「右の通り幾久しくめでたくご受納ください」と書きます。日付は結納の日とし、両家の父親の名前を明記します。
地域:関東式では双方が結納品を取り交わすため男性側と女性側が用意します。男性側が納めるだけの関西式は男性側だけが用意します。
目録の書き方:初めに「目録」と大きく書く。1行目は空白になっているので、金包として男性側は「御帯料」と書き、女性側は「御袴料」と書く。以下、結納品を並べた順にしるす。「一、○○○」と列記。末尾は「・・・・・・ご受納ください」とする
受書の書き方:初めに「受書」と大きく書き、以下、目録に従って品目を列記する。末尾に「・・・・・・受納いたしました」とする。先方が「女性側の結納品はなくていい」といった場合は、受書セットを。

(受書)
結納品を受けたことを記したもの
受書とは、結納品をたしかに受け取りましたとするもの。かつての往復型結納の場合、仲人が相手方の結納品を届けてくれるので、この受書が必要でした。いまの同時交換では、男性側から「女性側の結納品はなくてかまいません」といわれた場合は、「受書セット」を贈ります。

(家族書・親族書)
新たな親戚関係をつくるために家族を紹介するもの
結婚が家と家との結びつきと考えられていた昔は、姻戚関係を結ぶための同意書のようなものでしたが、いまは要望があった場合に家族紹介として交わされます。家族書は、同じ名字の家族を年長者から祖父母、父母・・・・・・、最後に「本人」として婚約者本人の氏名を書き、「以上」と結びます。親族書は、年長者順に父方のあと母方を三親等まで書きます。
人数の少ない家族では、家族書と親族書をひとつにまとめて記すことが多くなっています。「家族親族書」として1枚にまとめて氏名を書き入れます。
これも重要:名前は間違いなく!旧漢字や略字などは要注意
氏名を書くとき、「渡邊」を「渡辺」、「中嶋」を「中島」などと書いてしまわないよう、旧漢字、略字づかいは要注意。とくに姓が変わった姉妹や親族の名前は間違いやすいので注意します。

結納当日の準備をする場合

結納当日の準備をする場合

結納当日は、おめでたい雰囲気を演出します。
花を生けたり、縁起のよい掛け軸を床の間にかけたり・・・

ポイント
  • ・部屋の上座に結納品を飾る
  • ・桜湯と干菓子、さらに祝い膳の用意
  • ・縁起のよい掛け軸や花をいける
  • ・服装は準正装で、双方の格を合わせること
桜湯と干菓子を用意し、部屋の上座に結納品を

結納品は、床の間のある和室で行います。
床の間は、縁起のよい掛け軸にかけかえ、花をいけます。そして、そこに、白木台にのせた結納品を置きます。婚約指輪(記念品)は別の白木台にのせ、家族書・親族書は片木盆(自分のほうを表すものなので、白木台は用いません)にのせます。縁を結ぶということで、片木盆の継ぎ目が正面になるようにします。
床の間のない和室で行う場合は、上座に当たる場所に台を置き、あれば緋もうせんを敷いて結納品を飾ります。

カンタンに結納ができるホテルなどの「結納パック」

ホテルや結婚式場の結納パックを利用する人がふえています。結納品、部屋、桜湯など、必要なものはすべて整い、お願いすれば進行役も引き受けてくれます。あれこれ用意したり、心配することがなくてとっても簡単です。
この場合、結納品以外の費用は両家で半分ずつ出し合うといいでしょう。

お茶は出さず桜湯を用意

伝統的な作法では、桜湯または昆布茶を出します。お茶は、「お茶をにごす」といわれ、不祝儀に使うのできらわれます。かつては干菓子をだすこともありました。また、往復型の結納の場合は、仲人を乗せてきた車の運転士にも茶を出し、ご祝儀をわたします。

洋室で結納を行うケースも多いです

最近は、床の間が減り(和室そのものも減っています)、洋室などで結納を行うケースが多くなってきました。
こうした場合は、床の間のない和室同様、洋室の上座に当たる位置にテーブルを置き、結納品を飾ります。
サイドボードの上を利用するのもいい(あれば緋もうせんを敷く)。いただいた結納品もここに飾る

(結納当日のファッション)
≪本人たち≫
準礼装あるいは略礼装が一般的。双方でバランスがとれるように事前に打ち合わせをしておくことが大切
女性は清楚なワンピース。格式を重んじる場合は、アフタヌーンドレスでもよい。厳粛な式なので、メイクはひかえめにし、ストッキングはノーマルなベージュを着用。生花のコサージュをつけるといい。着物を着る場合は、振り袖、訪問着、付け下げを
男性はダークスーツ。格式を重んじるような場合、ブラックスーツに礼装用のネクタイ(白またはシルバーの縞)をしめる
≪両親や仲人≫
男性はダークかブラックスーツに礼装用のネクタイ。女性は上品なワンピース。和装なら訪問着または色留め袖、一つ紋の色無地。母親は、仲人が和装ならば洋装にする。また両家のバランスがとれるように打ち合わせておくこと

Q. 食事の用意はしなくていい?

A. 結納がすんだら、全員で祝い膳をかこみます。
一汁三菜、二汁五菜、三汁七菜のいずれかで、内容は、赤飯、鯛の焼き物、はまぐりの吸い物など。それに祝い酒をそえます。地方によっては「結納開き」といって結納披露の内祝いを行うこともあります。結納が終わってから、仲人を主賓に親族なども集まって祝い膳をかこみます。
最近は祝い膳を用意せず、「御酒肴料」として「家内来多留」に現金を入れます。

結納をする場合

結納をする場合

婚約者本人と双方の両親、仲人夫婦が同じ場所に集まって行ないます。
現在よく行なわれる結納の方法です。

ポイント
  • ・結納品の引き渡しの口上は「○○家」という表現で
  • ・指輪の引きわたしの口上は、「○○△夫様」と本人氏名に「様」を
  • ・指輪をつけるのは式終了後
合理的で時間のかからないもっともポピュラーな結納

現在、もっとも多く行われる結納はこの方法。両家が同じ場所に集まって、その場で結納を交わすので、仲人の負担が少なく、時間もかからない合理的な形です。
女性の家、仲人の家、あるいはホテルや結婚式場などで行います。
また仲人は結納品をわたすときは、「○○家様より」と父親に、指輪は「○○△夫様より」と女性本人に、口上と相手を変えてわたします。
1. 男性の父親の仲人が向上を述べる。結納品は、家から家へ贈るものなので、「○田家」「○山家」というように、「家」をつける。口上が終わったら一同深く礼
2. 仲人夫人が床の間に飾ってある男性側からの結納品を女性の父親の前に運び、父親のほうに向けて置く
3. 仲人が口上を述べる。女性の父親が目録を開いて目をとおし、母親→本人の順に目録をわたしてそれぞれが目をとおす。さらに目録を本人→母親→父親の順にもどし、父親がお礼の口上を述べる。
次に、仲人夫人は男性側からの婚約指輪を女性本人の前に運び、女性のほうに向けて置く。仲人が口上を述べるが、そのとき「○○△夫様よりの・・・・・・」と、「家」ではなく男性のフルネームに「様」をつけていう。女性がお礼の口上を述べる。
4. 仲人夫人は女性側からの結納品を男性の父親の前に運び、父親のほうへ向けて置く。仲人が口上を述べたら、女性側と同様に目録に目をとおし、最後に男性の父親がお礼の口上を述べる。次に、仲人夫人は、女性側からの記念品を男性本人の前に運び、男性の方へ向けて置く。仲人が口上を述べ、男性がお礼の口上を述べる。仲人は結びの口上を述べ、男性の父親がお礼を述べ、本人たちがお礼を述べて、式は終了
5. 式が終了したら、仲人夫人が「それでは△夫さん、△子さんの指に婚約指輪をはめてください」といい、男性が前に出て女性の指に婚約指輪を入れる。ふたりが幸せな表情を浮かべたら、厳粛な式の雰囲気もやわらぎ、一同、なごやかに会話を始めてよい。つまりそれまでは私語厳禁ということ。
実は式終了の口上前に指輪の箱をあけると、一同、指輪に目がいってしまい、もう式どころではない。お楽しみは最後に

仲人をたてずに行う場合

仲人をたてずに行う場合

仲人をたてないので進行役は男性の父親が務めます。

ポイント
  • ・両家のみで行う方法では、進行役は男性の父親
  • ・男性側がわたすときは男性の父親が、女性側がわたすときは女性の父親が口上を述べる
現代の結納に多いスタイル仲人役は男性の父親が代行

結納では仲人をたてず、結婚式のときに媒酌人を頼もうと思っている人向きです。恋愛結婚に多い現代でふえている結納の形といえます。
前ページと同じようにすすめますが、仲人の口上は男性の父親が行います。また席次は左のように本人が上座か、父親が上座にすわります。本人が上座の場合は、結納品は本人の前に置かれ、お礼は本人が述べます。
(仲人をたてない結納の流れ)
①男性の父親が「ほんじつはお日がらもよく、○○△夫、○○△子さんの婚約相整いまして、まことに喜ばしく存じ上げます。これより結納の義、とり行いますので、なにとぞよろしくお願いいたします。」とあいさつ。一同深く礼をする。
②男性の母親が結納品と家庭書、親族書を女性側に置く。男性の父親が「○○家よりの結納の品と家族書、親族書でございます。幾久しくお納めください」と述べる
③女性(または女性の父親)が「ありがとうございます。幾久しくお受けいたします」とお礼を
④男性の母親が、婚約指輪を女性本人の前に運び、男性父親が口上を
⑤女性がお礼の口上を述べる
⑥女性の母親が、女性側からの結納品を男性側に置き、女性の父親が、男性側同様に向上を述べる
⑦男性(または男性の父親)がお礼を
⑧女性の母親が記念品を男性本人の前に運び、女性の父親が口上を
⑨男性がお礼の口上を
⑩男性の父親が「これにて結納の儀がお納めさせていただきました。今後ともなにとぞよろしくお願い申し上げます」と結びの口上を述べ、一同深く礼をして式は終了
⑪男性が女性の指に指輪をはめる

往復型の結納を行う場合

両家を仲人が往復する関東式の伝統的な結納方法です。
最近ではこの方法の結納はあまり行ないません。

ポイント
  • ・仲人が両家を二回訪れる
  • ・両家の目の前で交わさないため受書が必要
  • ・結納終了後に仲人に祝い膳を出すこと。
結納品を持って仲人が双方の家を往復する伝統の方法です

かつては、仲人が双方の家を往復して結納を取り交わしました。まず、男性側から結納品などを受け取り、女性側へ届けます。女性側から受書と結納品などを受け取り、それを男性側へ。男性側の受書を女性側へ届けて、結納が完了します。仲人は双方の家を2回ずつ訪れることになります。終了後、女性宅で仲人の労をねぎらう祝い膳を出し、運転手には「寿」と表書きしたご祝儀をわたします。

往復型結納の流れ

[男性宅]
①父親があいさつし、仲人が口上を
②父親が結納品について口上を
③仲人は目録に目をとおし口上を
④仲人夫人は結納品をふろしきに包み、仲人夫婦は女性宅へ向かう

[女性宅]
⑤父親があいさつし、仲人が口上を
⑥仲人夫人が男性側の結納品を女性の父親の前に置く
⑦仲人が口上を述べ、父親、母親、本人の順に目録に目を通す
⑧父親がお礼を述べ、母親が受書、女性側からの結納品を仲人の前に
⑨父親がこうじょうを述べる。全員が礼
⑩仲人夫人は結納品をふろしきに包み、仲人夫婦は男性宅へ向かう

[男性宅]
⑪仲人は女性からの受書をわたす
⑫父親と仲人が口上を述べ、仲人夫人が女性側の結納品を男性側へ
⑬仲人が口上を述べたら、父親、母親、本人の順に目録に目をとおす
⑭母親が受書を仲人に
⑮仲人夫婦が受書をもち女性宅へ

[女性宅]
⑰仲人は受書を女性側へわたし、口上を述べる。結納が終了。

指輪と記念品の結納の場合

指輪と記念品の結納の場合

婚約指輪と記念品を交換するだけの新しい簡略式の結納スタイル
決まりの口上はきちんと述べましょう。

ポイント
  • ・婚約指輪と記念品の交換だけ行う
  • ・男性の父親が進行役になる
  • ・会食しながら挙式のスケジュールなどを決める
かたくるしい儀式はなくてもきちんとしたけじめを

儀式めいたことはしないで、指輪と記念品だけを交換する方法。交換後はなごやかに会食します。かんたんに婚約をすすめたいという人にぴったり。ただ、両家が親戚としておつき合いしていくうえで、けじめだけはつけたいもの。そのために、最初の5分ほどは、きちんと口上を述べ、結納のスタイルをとることをおすすめします。

レストランやホテルなどを利用するのが一般的です。進行役は男性の父親。予約するときに、目的を告げておくと、静かな部屋を用意するなど、配慮をしてくれます。また、食事のオーダーは指輪交換のあとにします。店やホテルによっては、桜湯を用意してくれることもあるので、問い合わせてみましょう。
Q会食の費用はどうするの?
A費用は両家で折半します。しかし、遠隔地から訪れた場合は、交通費や宿泊代などかかります。旅費がかからなかったほうが会食費用を負担するなど、両家で話し合って、同程度の負担になるようにするといいでしょう。
(スケジュール)
①期日決定:大安、友引がよいとされますが、必ずしも吉日にこだわることはありません。週末や祝日など、関係者の都合のよい日にしましょう。
②場所決定:一同に会して行う場合は、元々は女性宅に男性側が出向いていました。しかし、最近はレストランや料亭を利用するケースが多く、ホテル、結婚式場なども利用されています。
●ホテル・結婚式場
挙式を挙げる予定のホテルや結婚式場で行うのが一般的。桜湯や祝い膳などの準備が整っているので便利です。
●レストラン・料亭
個室または仕切りなどで独立したスペースが確保できるところを選びましょう。予約のときに、婚約のための会食であることをお店に告げておくとよい。
●女性宅
女性宅に集まって行うこともある。桜湯や祝い膳のもてなしは女性側が用意します。
③当時の服装
女性は清楚なワンピースかドレッシーなブラウスとスカートなど。アクセサリーやメイクは控えめにしましょう。男性はネクタイ着用を。
④当日の心得
あいさつは事前に考えておき、はっきりと述べることが大切。「ありがとうございます」ということばも、緊張すると「あぁどうも」となってなかなか言えないことも。また、いつもの調子で相手を「○○ちゃん」や愛称で呼ぶのは禁物。婚約者の前で恥をかかないために、言葉づかいは十分注意しましょう。

婚約式やパーティをする場合

婚約式やパーティをする場合

婚約式や婚約パーティーで指輪と記念品の交換をして、結婚の約束をしていることを周囲に知らせる婚約もあります。

ポイント
  • ・婚約式や婚約パーティーで婚約を公にしてもよい
  • ・婚約指輪と記念品の交換も公にする方法のひとつ
  • ・挙式まで時間がある場合は、婚約通知状を出す場合も

【婚約式】
婚約式は、キリスト教の習慣で欧米でよく行われています。教会の神様の前で婚約を誓い合い、男性から婚約指輪、女性からタイピンなどの記念品を贈り、婚約を成立させます。誓約書にサインし祈りを捧げ、賛美歌を歌って終了。婚約式には家族や友人が立ち会い、さらにキリスト教信者の中から選ばれた男女1名ずつが婚約の証人となりますが、とくに決まりはありません。婚約式のあとは、親戚や友人を招いてパーティを開きます。結納らしくするなら、目録を用意して指輪や記念品には水引きをかけるとよいでしょう。

【婚約披露パーティー】
欧米の習慣ですが、最近日本でも多くなっています。職場結婚など周囲に婚約をしたことを知らせたほうがいい場合に合わせます。招待客は、友人関係や会社の同僚が中心。婚約指輪などの記念品の交換をメインに進行します。2時間前後のパーティーが一般的。カクテルパーティー、ガーデンパーティーなど形式はさまざま。ふたりのファッションも準正装で、男性はダークスーツ、女性はワンピースやスーツなど。

あまり広範囲の人を招くことはなく、ごく親しい人にかぎります。職場の同僚でも、同じ部署の人や直属の上司で、友人も二人のことをよく知る人を招待するのがいいでしょう。

ふたりで結婚を決めたら、まずは両親に結婚の報告。

【婚約記念品】
日本の習慣では、結納で現金を贈りますが、欧米では婚約指輪などの記念品を贈るのが一般的です。最近は日本でも、結納品とともに婚約記念品の交換を行う人が多くなっています。男性から女性へ贈るのは、誕生石かダイヤモンドの婚約指輪が一般的。その半額くらいの記念品を女性から男性に贈ります。最も多いのが腕時計です。その他にはカフスボタンや、仕立券つきの服地などが多いです。もちろんふたりで話し合って男性の希望を取り入れるわけですが、カメラやパソコンなどの古くなると使えなくなってしまうものは避けた方がいいとされています。予算は10万~20万円が相場です。

男性は女性の左の薬指のサイズを事前に聞いておくこと。指輪の内側にはふたりのイニシャルと婚約の日付を刻みます。また、ペアの記念品を交換するのもよいでしょう。

【婚約通知状】
正式に婚約したことを書面で知らせるのが婚約通知状です。とくに婚約から結婚式まで、時間がある(どちらかに1年間の海外赴任が決まっているなどの)場合は、婚約したことを、親戚や上司、知人に伝えましょう。

婚約通知状は、婚約したことを、(結納をした場合はいつ、仲人名なども記します)、挙式予定がある場合は「この秋には結婚のはこびとなりました」と報告します。まだ確定していない場合は「挙式は当分未定ではございますが」などと記し、今後とも支援をいただきたいことをお願いして結びます。
差出人は、ふたりの氏名か両家代表者にします。通知状を出す相手は、婚約していることを公にしておくほうがいい関係の人。たとえば、親戚、職場の人、親しい友人です。はがきで郵送するのが一般的で、カードを作成して封書にしてもいいのですが、あまりにもあらたまりすぎると、相手にお祝いの品の心配をさせてしまうことになりかねません。本文は、ワープロでも印刷でもかまいませんが、あて名は手書きで出すのが礼儀。同僚や友人に通知する前に、上司には口頭で伝えましょう。
(例)青葉吹き抜ける風の心地よいころとなりました。みなさまにはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。さてこのたび私どもふたりは婚約いたしました。挙式は当分未定ではございますが、とりえず婚約のお知らせのみ申し上げます。今後ともよろしくご指導くださいますよう、お願いいたします。

Q .結納以外の方法で婚約が成立したときの仲人への謝礼は?

A. 結納同様、仲人にはお礼をします。下仲人としてお世話になった場合は5~10万円。両家の名前でで、結婚式や婚約披露パーティーがすんだら、わたします。「御車代」も一緒にわたします。婚約式や婚約披露パーティーをして、その数カ月後に挙式・披露宴をする場合は、招待客からのお礼はなるべく辞退するようにしましょう。なので、パーティーは会費制などにするとよいでしょう。

結婚式までの準備

結婚式までの準備

挙式まで、新郎新婦、両親や仲人がすべきことはたくさんあり、ひとつひとつクリアして、晴れの日を迎えましょう。

ポイント
  • ・あせらず、ひとつひとつやっていく
  • ・ふたりですることと、個人ですることに分けて行う
  • ・なるべく相手や家族と相談しながら、スケジュールをこなす

挙式まで半年、というスケジュールなら準備に時間がかけられ、ふたりの負担が軽くなるでしょう。もし挙式まで時間がない場合は、1カ月からは下の表と同様のスケジュールとなるので、それまでに6~2カ月前の事項をすませるようにします。またふたりで相談しながらひとつひとつのスケジュールをこなすようにしましょう。

入籍日は両親とも相談して決めましょう。

下の表では入籍日のスケジュールが入っていません。かつては、結婚式を挙げてから入籍するというのが一般的でしたが、いまは本人たちの自由です。ふたりの住居が離れていて挙式の相談をするのに不都合があれば、式の前に入籍と引っ越しをすませるのもいいでしょう。双方の両親とも相談して、入籍日を決めるようにします。

 
正式な婚約・結納をすませておく
●仲人を決め、媒酌の依頼をする
●挙式、披露宴のスタイルを決める
●挙式の日取りを決める
●挙式、披露宴の予算を決める
●式場、披露宴会場の予約
●新婚旅行先を決める
●新居の形態を決める
●健康診断を受け、必要があれば治療する
正式な婚約・結納に立ち会う
●親戚に婚約を報告する(両親)
●媒酌の依頼を受ける(仲人)
●挙式、披露宴のプランの相談にのる
●新居についての相談にのる(両親)
(同居についての検討)
●衣装選びへの同行(新婦の母親)
●婚礼、お色直しの衣装を決める
●勤務先に婚約の報告をする
●招待客のリストアップをする
●招待状の印刷発注
●エステサロンなでへ通いはじめる(新婦)
●スピーチや余興の依頼をする
●招待状を発送する
●勤務先に休暇の内諾を得る
●新婚旅行の予約をする
●パスポートの手配をする
●新居選び(物件の下見など)、決定をする
●勤務を辞める場合は退職届を提出(新婦)
●招待客のリストをチェックする(両親)
●招待状の文面をチェックする
●新居準備の相談にのる(両親)
●海外挙式へ出席する場合、パスポートの手配など(両親)
●引き出物を決める
●結婚指輪を購入する
●衣装に合わせた小物選びをする(ブーケ。ブートニアの注文など)
●ブライダル・スタッフを依頼する
●式の進行について、式場係との打ち合わせをはじめる
●二次会についての打合せをする
●新婚旅行の行動プラン、服装の準備をする
●新居のインテリア・家具などを準備・購入する
●引き出物の相談にのる(両親)
●両家にお祝いを届ける(仲人)
●招待状の返信確認をする
(未到着分については、電話で確認する)
●遠方からの招待客がある場合は、交通機関や宿泊施設を手配する
●披露宴の席次を決定、印刷を発注する
●引き出物の数を決定する
●媒酌人にあいさつをする
●ヘアメイク(和装の場合はかつら合わせ)の打ち合わせをする(新婦)
●戸籍抄本を取り寄せる
●新しい印鑑を用意しておく
●新婚旅行代金の支払いを済ませ、チケットを準備する
●結婚通知状の作成、発注をする
●お祝い返しの準備をする
●身の回り品の整理をする
●新居の生活用品を準備・購入する
●勤務先へ休暇届を提出する
●席次決定の相談にのる(両親)
●(自分たちの)礼服の準備をする(両親)
●着付け、美容院などを予約する(両親)
●挙式当日の車の手配をする
●媒酌人へのお礼の準備をする
●各種届け出の準備をする
●新婚旅行の荷物・服装をそろえる
●新居の電気・水道・ガス・電気をチェック
●新居でのあいさつ回りの品を準備する
●新居への引っ越しをする
●媒酌人へのお礼の相談にのる(両親)
●披露宴でのスピーチの準備をする(仲人)
●挙式当日に必要な物をそろえる
●係りの人と最終打ち合わせ
●式場と最終打ち合わせ
●媒酌人にあいさつをし、最終打ち合わせ
●十分な睡眠をとり、体調を整える
●新婚旅行の出発準備をする
●実家近隣へのあいさつをする
●披露宴での謝辞の準備をする(両親)
●新婦新婦の挙式準備をチェックする
●自分たちの礼服や小物を準備する
●ご祝儀を用意しておく(両親)
●整髪・美容院へ行く

引き出物

引き出物

披露宴への出席に対するお礼の意味をこめた引き出物は、地域の習慣や招待客への年齢も考え、喜んでいただける品を選びましょう。

ここがポイント
  • ・引き出物の予算は、記念品、引き菓子代を合わせて、飲食代の3分の1~半額がめど
  • ・引き出物手配は挙式1週間前までに
  • ・縁起をかつぐなら引き出物は奇数個
引き出物選びは慎重に!

披露宴の招待客に贈る引き出物は、地域の生活習慣、招待客の年齢層を考慮して選びます。
多種類の引き出物を用意する地域もあれば、荷物を少なくするという意味でカタログ式をよしとする人もいます。
両家で相談し、来てくださった方全員に喜んでもらえる品を選びましょう。
値段は、設けた宴席飲食費の3分の1~半額をめやすに、記念品が3000~5000円で、
お菓子などをプラスして5000~8000円程度の設定が妥当でしょう。

招待客それぞれの事情や個性にあわせて、引き出物を変えるのが最近の引き出物事情です。
たとえば、夫婦で列席された方にはそれぞれ違う品を、家族で列席の方には子ども向けの品を入れ、ご高齢の方には重くない引き出物にする、などの配慮をプラスするといいでしょう。

いくら高価なものだとしても、好みが分かれる趣味的な品や、見た目に悪趣味なものを引き出物に選ぶのはタブーです。また、ふたりの名前が入った食器など、実用に向かないものはさけましょう。遠方からのお客さまが多い場合は、荷物になる重いものはさけるか、あとからお送りするようにします。

紅白結び切りの水引が印刷されているのし紙を使い、表書きは「寿」とし、その下に両家の姓を連名するか、ふたりの名前を連名で記す。

Q 引き出物は自分で買いたい!持ち込みはできるの?

A 自分たちで引き出物を購入し、式場に持ちこむことはできますが、会場によっては持込料がかかることがあります。  
会場の担当者に、持込料の値段や引き出物を配るときの注意点などを聞いておきましょう。

+a情報 人気の引き出物ベスト5

お菓子や食器など、実用的なものに人気が集中。もらった人が自分で選べるカタログギフトも好評です。

  • ・焼き菓子、和菓子(日もちのするお菓子)
  • ・紅茶、コーヒー、砂糖などの食品
  • ・カタログギフト
  • ・食器
  • ・タオル、シーツなどのリネン類

結婚後のマナー集

結婚後のマナー集

結婚後(1~2週間)

結婚後(1~2週間後)

結婚後、はじめてのあいさつはふたりそろって両親にあいさつ、新しい人間関係をスムーズにすすめていくために最初が肝心です。

ここがポイント
  • ・なるべく早く両親の家を訪問>
  • ・贈り物を用意するのが正式
  • ・仲人や職場、友人には新婚旅行のおみやげを
両親にはなるべく早くあいさつ

新婚旅行から帰ったら、まず双方の両親に電話で無事帰ってきたことを知らせ、その後なるべく早くあいさつにいきます。
正式には、男性側の家を最初に訪問します。
結婚してからはじめてのあいさつなので、最初が肝心。
男性の家族全員に贈り物を持っていき、女性は「これから家族の一員に加えさせていただきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」とあいさつしましょう。
かつては男性側の家では、あいさつに来たふたりのために、家紋の入った着物、またはパールなどのネックレスを用意しました。
しかし、最近は紋付きの着物を着ることも少なく、パールのネックレスもすでにもっている場合も多いので、ほかのアクセサリーなどを贈ってもよいでしょう。
正式なあいさつというわけではありませんが、結婚式のときのお礼をかねて、女性の実家、仲人、親戚などにも、早めにあいさつにいきます。
なお、仲人へのあいさつには振り袖を着てもよいとされています。
これが振り袖を着るラストチャンスです。

新婚旅行のおみやげを持ってあいさつ回り

あいさつ回りは挙式後2~3日以内とされてますが、先方の都合もあるのでおそくとも1~2週間以内に訪問。
贈る物は、最近は新婚旅行のおみやげを贈ることが多いようです。遠方の場合は、電話であいさつしてからおみやげに手紙をそえて送ります。
職場には、挙式後ははじめて出社する日に上司にあいさつしをして、おみやげをわたし、同僚にも全員で食べれられる菓子などを配るといいでしょう。

あいさつの変貌

かつてのあいさつは、「嫁に行く」「嫁に来た」という認識があるため、男性側のみにあいさつをしていたのかも。またその当時は、婚姻することで男性側の戸籍(筆頭者は男性の父もしくは祖父)に入ることに。
こうしたことからも、きちんとしたあいさつが必要だったはず。現在は新婚旅行のおみやげをもって、旅行報告をしに行くことがほとんどだが、家族の一員となったのは確かなことなので、贈り物は別にしろ、礼儀正しいあいさつをしたい。

男性側の実家へのあいさつ

贈り物の例

  • ・父親にはブランド品のポロシャツなど、母親にはハンドバッグかブラウスなど。祖父母、兄弟姉妹全員とその人たちが既婚者の場合はその配偶者にも用意する。また、仏壇があれば箱入りの線香を供える。
  • ・新婦の名前で、新郎の家族全員に贈り物を用意する。新婦か新婦の母親が見立てて気のきいた品物を選び、奉書紙と金銀の水引をかける。
  • ・右上に「御父上様」「御母上様」と
    ・金銀の水引を中央で結び、輪の上部で一度交差させてから左右に垂らしてとめる。
  • ・新婦の名前を書く。表書きは「寿」
  • ・奉書紙を使う場合は、2枚重ねて横長に折り、折り目を下にして箱に巻く

Q. 仲人へのお礼を結婚式後にすませたら、あいさつにいかなくてもいいものなの?

A. 本来なら、双方の両親が結婚式後仲人の家を訪問しますが、最近は、披露宴後に式場の控え室などですませます。
そのためあらためてあいさつをする必要はありません。
ただ、お世話になったことへの感謝の気持ちとこれからもよろしくお願いしますの気持ちを、おみやげとみやげ話にたくすのもいいでしょう。
きっと仲人は、幸せそうなふたりに会えるのを 楽しみにしているでしょう。

Q. どんな服装で、あいさつにいけばいい?

A. 「もう家族だから」と、男性側の実家に、自分の家のなかで着ているようなファッションで出かけるのはやめましょう。
とりあえず結婚後ははじめてのあいさつです。それをすませてから家族の一員になると考えましょう。
適したファッションは、ワンピースかブラウスとスカートです。
つぎに男性側の実家に訪れたときは、普段着で「お母さん」と甘えるのはいいことです。

勤務先へ届け出をする

結婚するときには、休暇届や、結婚届、社会保険など、勤務先に届け出をしなければいけないものがあります。

ここがポイント
  • ・挙式などの休暇届は1ヶ月前までに
  • ・結婚届など人事課に確認して
  • ・退職届は3ヶ月前までに
    ・扶養家族となるときは社会保険や年金の切替えを

役所だけでなく勤務先にもいろいろな届け出が必要です。
挙式までの準備段階での報告から、結婚後仕事を続ける場合も退職するときもそれぞれに書類の提出や手続きなどがあります。

届け出るものは人事課などに確認して

まず、挙式の日取りが決まったら口頭で上司に報告を。新婚旅行の日程が決まったら、おそくとも1ヶ月前までには休暇届けを出しましょう。
挙式・旅行とあわせて1~2週間程度の休暇が一般的ですが、会社の規定がある場合はそれにしたがいます。
婚姻届を役所に提出したら、職場には結婚届(または身上異動届)を。引っ越しした場合は住所変更届も提出します。

給与や保険、年金などの各種変更手続きは、結婚届などをもとに会社側が行う場合がほとんどですが、念のため人事課などに確認してみましょう。
また、職場では旧姓でとおすとき以外は、名刺や社用の印鑑などのつくりかえも必要になります。

扶養家族となるときは退社届と社会保険の切替を

結婚を機に退職する場合は、結婚が決まったときからおそくとも3ヶ月前までには退職届けを提出します。人事や引継ぎの件もあるので、直前に申し出るのはルール違反です。
退職後、専業主婦(夫)になる場合は配偶者の扶養家族となります。役所と同時に夫(または妻)の勤務先に社会保険や年金の切替についての届けをします。

+a情報 職場復帰初日は早めの出社を

新婚旅行から帰り、長い休暇をとったあとの出社第一日目は、結婚式や休みのあいだにお世話になった上司や同僚を出迎えるような気持ちで、いつもより少し早めの出社を心がけて下さい。
お礼もふくめて、職場のみんなに配れるお菓子などのおみやげを持参しましょう。

勤務先に届け出るもの

勤務先への届出項目は職場によって異なるので、人事課などに確認すること。
①休暇届:挙式や新婚旅行などの日程が決まったらできるだけ早く、おそくとも1ヶ月前までには申し出ておく。
②結婚届・身上異動届:結婚により戸籍が新しくなるので、改姓してもしなくても必要。様式などは勤務先によって異なる。
③社会保険(名義変更)届:夫婦ともに仕事を続けるときはそれぞれ住所変更や改姓など名義変更に関する届け出が必要。
 ※年金や保険証などの名義変更は、勤務先で自動的に行ってくれることも
④退職届:結婚が決まったら出来るだけ早いうちに届け出を。有給休暇を消化する場合はその期間も配慮してより早めに。
⑤被扶養届;妻(夫)が被扶養者となる場合は、扶養家族申請書とともに配偶者の保険の切替を届け出る。

仲人とのおつきあいは

仲人とのおつきあいは3年間などといわず、敬意をもって末永く続けたいものです。

ここがポイント
  • ・新婚旅行後早めのごあいさつを
  • ・はじめての赤ちゃんのときは報告を
  • ・訪問時には、連絡と手みやげを
  • ・仲人三年とわりきらず、末永いおつきあいを
仲人三年などといわず末永いおつきあいを

まず新婚旅行から帰ったら早めに連絡をしてごあいさつにうかがいましょう。
旅行のおみやげとともに結婚式や旅行先での写真ができていれば、それも持参します。
仲人が上司で毎日顔を合わせているような場合でも、ふたりそろって訪問するのがマナーです。そしてはじめての赤ちゃんのときは、妊娠の報告、出産の知らせ、できれば落ち着いたころで親子3人そろって仲人宅を訪ね、赤ちゃんの顔を見てもらいましょう。
こうした節目ごとの報告を受けるのは、仲人夫妻もうれしいものです。本来仲人とは生涯つきあうものとされますが、最近では挙式当日だけの頼まれ仲人も多く、お中元お歳暮は3年までといわれることも。ですが、だからといって急に連絡をやめてしまうのではなく、ときおり連絡をして、贈りものはともかく、おつきあいは末永く続けましょう。

訪問するときは手みやげを忘れずに

仲人のお宅を訪問するときは、必ず前もって連絡を入れ、先方の都合を伺うこと。
あまり早い時間やおそい時間をさけるのはいうまでもありませんが、「食事でもご一緒に」などとお誘いを受けたとき以外は、食事時などに訪ねるのも遠慮しましょう。
お願い事や相談、新年のごあいさつなどあらたまった場合でなくても、お宅に伺うときは、お菓子や果物などの手みやげを忘れずに。

Q. ごあいさつはいつすればいいの?

A. まずお正月ですが、できれば三が日、おそくとも7日までには、新年のごあいさつに伺います。
お中元(7月)とお歳暮(12月)は持参するほうが丁寧ですが、そうたびたび訪問するのは先方にも負担をかけるので、 心をこめて選んだ品物をお贈りすればよいでしょう。また結婚記念日には、電話でかまわないので、あいさつと近況報告をしましょう。
きっと、カレンダーを見ながら「あら、もう1年がたったのね。あのふたりどうしてるかしら」と思っているはずです。

結婚後(~1ヶ月)

結婚通知状を出すときは

ふたりの結婚をお知らせする通知状は、転居案内もかねるもの。時期をはずさないうちに送りましょう。

ここがポイント
  • ・結婚後1ヶ月以内には届くように
  • ・付き合いのある友人知人に広く通知
  • ・挙式の報告とおつきあいのお願い、新居の案内を手書きで一文を加えたい
挙式後1ヶ月以内に転居通知も含めて

挙式にご招待できなかった人には、とくにふたりの結婚を早くしらせたいものです。新居に移り住所も新しくなるわけですから、挙式後1ヶ月以内には届くようにしましょう。
お祝いをくれた方々のほか、付き合いのある友人知人、年賀状のやりとりのある相手などに出します。
ただし、ふだんあまりつきあいのない人にまで知らせると、お祝いの心配をかけることにもなるので注意が必要です。

これも重要 暑中見舞いや年賀状とかねても

印刷を依頼する場合は、披露宴の招待状などと一緒に頼むと、できあがりが早く、すぐに発送できます。
(結婚式の写真を入れるときも、先にデザインを決めておけます。)
新婚旅行先で投函するのもいいでしょう。また、季節がちかければ暑中見舞いや年賀状とかねてもかまいません。

結婚通知状例

《あらたまった文例》

  • ・目上の広い範囲に出せる。お祝いなどをいただいた方には、そのお礼を書きそえるとよりていねいな印象に
  • ・結婚の報告とともに目上の知人などにもお知らせすることを考え、今後のおつきあいをていねいにお願いする。
  • ・転居通知もかねて、新居への訪問を歓迎する気持ちを伝える。
    ・結婚して改姓した場合は、旧姓も書いておく。

拝啓
今年もいつしか豊かなみのりの秋を迎えましたが、みなさまにはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、私どもはこの度、浅倉一郎様ご夫妻のご媒酌人により、九月二十日、寿ホテルに於いて結婚式を挙げました。
なにぶん経験も浅く、未熟なふたりでございますので、今後とも、よりいっそうのご指導を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 
なお、左記に新居を構えましたので、お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

平成○○年十月吉日
〒123-4567東京都○○区△△町□□
田中二郎
   花子(旧姓藤井)
TEL 03-123-45678

《カジュアルな文例》

年齢のちかい友人などにはあらたまった文章よりも身近に感じられるカジュアルなものを。手書きや手作りカードなど、工夫をこらしてみては

私たち結婚しました。
ふたりで力を合わせて、楽しい家庭をつくります。
皆様、どうぞよろしくお願いします。
新居へも、ぜひお立ち寄り下さい。
平成○○年十月吉日
〒123-4567東京都○○区△△町□□
田中二郎
  花子(旧姓藤井)
TEL 03-123-45678
tanaka@XXX-WWW.***.ne.jp

内祝いを贈る場合

お祝いをいただきながら、披露宴に招待できなかった方には、内祝いを差し上げます。

ここがポイント
  • ・披露宴に招待できなかった人には内祝いを
  • ・挙式後1ヶ月以内には贈る
  • ・金額はいただいたお祝いの半額程度
  • ・配送の場合でも必ず礼状を添える
招待できなかった人に内祝いを

内祝いは、本来お祝い事を分かち合うという意味から広い範囲に行うものでしたが、いまはお祝いをいただいた方のうち、披露宴に招待できなかった方へ、お返しの意味をこめて差し上げることになっています。
挙式後、おそくとも1ヶ月以内にはお贈りしましょう。のしの表書きは「内祝」もしくは「寿」と。ふたりの名前か結婚後の姓を入れます。

これも重要 いただいたお祝いの半額程度のものを

内祝いの金額は、かつて倍返しともいわれていましたが、一般的にはいただいたお祝いの半額をめやすにします。
いただいたお祝いが3万円なら1万5千円のもの、1万円なら5千円といったぐあいです。ただし、必ずしも半額にする必要はなく、新米夫婦として分相応のお返しであればかまいません。
親戚などから多額のお祝いをいただいた場合は、3割程度のお返しに。かつてはご祝儀用の砂糖やかつお節などもありましたが、品物はどこの家庭でも役に立つような実用品がいいでしょう。ふたりの名前が入ったものは扱いに困るのこともあるので、セレクトには気をつけて。また、いただいたものとは同じにならないように、気をつけましょう。
忘れてはいけないのが礼状です。デパートなどから直接品物を配送するときには、お礼の手紙が品物よりも先に着くように郵送しておきましょう。
例文)
このたびは、私たちの結婚に際しあたたかいお心づかいをいただきまして、まことにありがとうございました。心ばかりの品ですが、お礼の気持ちに代えてお贈りします。

お祝いをもらうたびにリストをつけておく

早々に結婚のお祝いをいただいた場合などは、内祝いを贈るまでにずいぶん時間があいてしまいます。どなたから何をいただいたのか、しっかり覚えておかないとあとでたいへん。
そこで、はじめに贈り主のお名前・住所・電話番号。金額(もしくは品物)をつけるノートをひとつ、つくっておくとよいでしょう。いただいたらすぐ記帳することも忘れずに。

新居の準備

新居の準備

ふたりの新居の準備も、挙式準備と同時にすすめることのひとつ。物件探しは条件の絞り込みがカギとなります。

ここがポイント
  • ・物件選びに決定の前に必ず下見を
  • ・すべての条件を満たす物件はないと考えて、妥協点を探ること
  • ・家具は最低限必要なものを用意
ふたりのライフスタイルを考えて

新居の準備は、ふたりが結婚後どのような生活をする予定かによって異なってきます。まずはじめに住むところを決めます。
賃貸住宅を借りるのか、分譲住宅を購入するのか、社宅に入るのか。共働きなのか、ひとりは働くのか、などをふまえ、結婚後の生活スタイルも考えてふたりで相談しましょう。

賃貸の物件選び

賃貸を借りる場合には、挙式の3~4ヶ月前から探し始めます。職場へのアクセスで決めるのか、環境のよさで選ぶのか。
おめでたウェディングの場合などでは、子育て環境が判断基準となります。
優先事項を決め、家賃と地域と間取りの希望を絞り、それを基準に物件を探します。住みたい地域の不動産屋をまわり、希望を伝えて物件を探してもらいましょう。

親と同居、社宅へ入る場合

どちらかの親と同居する場合には、どの部屋に住み、風呂や台所はどのようにするのかなどをあらかじめよく話し合っておきましょう。男性側の家に同居する場合、男性は両親と女性の橋渡し役になります。また、社宅に入る場合は社内手続きをして、使用規定などを調べます。

引越しは

新居が決まったら、挙式後スムーズに生活をスタートさせるために、挙式2週間ほど前から引っ越しを始めるとよいでしょう。通常の引っ越しと異なり、婚礼家具や電化製品、家具や個々人の荷物など搬入が同時ではないので、その調整も必要になります。また、婚礼家具の運びいれは日にちや方角を選ぶことも。運転手には心づけの用意も必要です。

賃貸物件選びのポイント

①予算:毎月の固定費なので手取り収入の1/3以下が目安。無理のない金額に。
②最寄の駅:駅は急行も停まるか、駅までの距離とアクセス方法などを確認。
③広さ・間取り:ふたりで住むなら1DK以上はほしいところ。平米数で広さをチェック。
④築年数:新しい方がきれいだが、古くてもリフォームされた物件は家賃も安くて狙い目。
⑤日当たり:日当たりは重要。昼間だけでなく、朝・晩はどんな具合かチェック。
⑥設備:通信回線やオートロックなど、設備の充実度も物件によって大きく違う。
⑦立地条件:繁華街などで騒々しくないか、夜間の治安はよいか。
⑧周囲の環境:買い物できるお店や、銀行・病院・図書館・幼稚園などが近くにあるか。

家具・生活品をリストアップ

それぞれの荷物の引っ越しとともに、必要な家財道具をそろえます。部屋の間取りと大きさを考え、家具や家電を購入します。どちらか、あるいはふたりがひとり暮らししていた場合には、使う家電や家具などを運び入れ、同じ物が重なるならどちらかを処分します。大きな家具「婚礼家具」といわれるものにこだわらず、自分たちのライフスタイルにあったものを選んでもよいでしょう。日用品のなかには、意外に見落としがちなものもありますので、リストを作成して買いそろえます。左上のリストの品物をチェックして、買いそろえるときの参考にしてみてください。

+a情報 荷造りとは

荷造りというのは、婚礼道具を婚家に運ぶ儀式のことです。古くは「荷造り」「荷預かり」というものを交換しましたが、現代では行われているところは少なくなりました。が、新婦側の荷物が搬入されたら、新郎側親より、「お心づかいのこもったおしたく、ありがとうございます」とひとことお礼を。荷物の詳細を記した目録を送り、確認して「荷受書」を受け取る。

入籍・夫婦別姓について

入籍・夫婦別姓について

結婚式をあげても法律上の夫婦とはなりません。入籍によってはじめて婚姻者ならではの権利などが得られます。

ここがポイント
  • ・法律上は入籍してはじめて夫婦に
  • ・法律上の結婚によって認められる権利は「姓の変更」「相続権」「子の摘出姓」など
  • ・夫婦別姓は法律上は結婚ではない
結婚は婚姻届を出してはじめて認められます。

入籍とは、婚姻届によって戸籍に入る(戸籍をつくる)ということです。結婚式はあくまでも社会生活上の儀式ですから、結婚式をあげても入籍の届け出をしなければ、法律上の夫婦としては認められないのです。また、何十年も一緒に暮らしていても、入籍をしていなければ内縁の配偶者としかみなされません。内縁の配偶者には、お互いの相続権がなく、子どもができた場合も、夫婦間の子(摘出子)とは認められません。

入籍には法律上の効果がある

入籍をすることによって法律上の夫婦になると、夫または妻の氏(姓)称して新しい戸籍をつくること、夫婦がお互いに財産の相続をすることなどが権利として与えられます。また、婚姻中に妻が妊娠した場合は、通常それが夫との間にできた子であるとして、生まれてくる子は摘出子として認められます。未成年者が結婚した場合は成年に達したものとみなされ、親の同意がなくても契約などの民法上の行為ができるようになります。(選挙権などの行政権は得られません)いっぽうで夫婦は同居し、互いに協力し助け合わなければならにという義務も定められていますが、これは夫婦として当然のことでしょう。

挙式前に入籍してふたりで住みはじめる

これまで、入籍は結婚式の当日もしくは前後に届け出るのが一般的でしたが、最近は入籍して、いっしょに暮らしはじめてから、時機をみて挙式をするというカップルも多くなっています。実際の生活を考えれば、新居に移り、引越しの荷物も片づけてから結婚式をするほうが、落ち着いて準備ができ、さまざまな手配もしやすく、お互いの理解も深まります。また、式のあと続いて新婚旅行ともなればシーズンや休暇の都合を合わせるにもよいかもしれません。ただし、そのようなスタイルは親族にむずかしい顔をされることもあるので、十分な説明をして、よく理解してもらう必要です。

+a情報 夫婦の戸籍と夫婦別姓について

結婚は本来、憲法二十四条に定める「両性の合意のみ」によって成立するものです。つまり、もっとも尊重されるべきものはお互いの意思。とはいえ、現在日本において法律上の夫婦として認められるためには、民法に定める婚姻の要件と戸籍法にしたがった婚姻届の提出と受理(入籍)が必要となります。お互いのアイデンティティを尊重するものとして最近話題の、夫婦それぞれの姓を名のる「夫婦別姓」についてはまだ法律上は認められていません。ただし、通称として旧姓を認知してもらう方法はあるので、女性が結婚後も旧姓のまま働きたいときなどは、勤務先に説明して、これまでどおりの姓を名のることができるよう、配慮してもらいます。ただし、給与や保険などの手続きには戸籍上の姓が使われます。また、どうしても戸籍上の姓を変えたくないときは、戸籍を入れないで事実上の結婚生活をおくる「事実婚」をすることができます。事実婚は内縁の関係となりますが、そのような場合でも、ふたりの生活を保障するために、年金や健康保険などは正式な配偶者と同様にあつかわれることになっています。事実婚で子どもが生まれた場合、子どもは母後方の戸籍に入りますが、父親の認知届によって父親との親子関係が認められれば、父親の姓を名のることもできるようになります。

Q 夫が妻の姓になることはできる?

A 旧姓は、結婚によって「家」を継ぐという意味が強かったため、結婚=家の戸籍に入るということでした。しかし、いまは夫婦いずれかの姓を選び、新しい戸籍をつくることができます。もちろん、妻の姓でもOK。この場合、養子本来の意味をとは異なります。婚姻届提出後の変更はむずかしいので、どちらかの姓を名のるのかは話合いましょう。

婚姻届
  • ・用紙の左側をふたりで書く。それぞれ自筆で記入し、署名押印を
  • ・用紙の右側は、婚姻の保証人が記入する。成人ふたりにお願いし著名押印してもらう。
  • ・だれが→本人または代理人が届ける  どこへ→夫が妻の本籍地または住所地の役所
  • ・期限→とくになし
  • ・届け出に必要なもの→届け出先が本籍地でない場合は戸籍謄(抄)本、結婚するふたりの印鑑
  • ・受付時間→24時間365日

新生活の準備

新生活の準備

婚姻届だけでなく、転居にともなう住民票の移動、国民保険・厚生年金・運転免許書の名義変更、クレジットカード、社会保険・・・・もれがないようリストを作って、手続きをすませましょう。



家計を把握し将来設計を

まず、家計をしっかりと把握しましょう。細かな金額のチェックというより、家計簿をつけて家計の流れ、収支を把握する習慣をはじめにつけるといいでしょう。また、ふたりでわが家の将来設計を考えましょう。「○年後には家を立てたい」「子どもは3人ほしい」など、夢や目標があるなら、それを実現するための貯蓄計画を立てます。それにもとづいて月々貯蓄していきましょう。

我が家の財布はどちらがにぎる?

ふたりに収入がある場合、家計の分担方法がいくつかあります。収入を完全に合計して家計を計算する方法。ふたりで一定額を家計用にプールし、家賃や光熱費や食費などを払う方法。家賃・光熱費は夫で食費は妻というように分担する方法。自分たちにあった方法で、分担しましょう。また、家計の管理をどちらがどのようにするものかも最初に相談が必要です。

+a情報 まずかかりつけの医者を

家庭をもったら、家族の健康管理にも配慮が必要になります。なのでまず、かかりつけの医者(開業医)を新居のちかくでみつけておくことです。内科のほかに急に痛みだす歯痛のためにも、評判の歯科医も知っておきたいもの。急病のときにも対応してくれるうえ、専門医の診療が必要な場合には紹介状も書いてくれます。

家計のチェックポイント 毎月の収支を把握するために、家計簿をつけましょう。
  • ○食費:食費が家計を占める割合をエンゲル係数といいますが、どの程度占めているか把握しましょう。
  • ○光熱費:真冬のきびしい気候の際には電気代がかさみがちですが、オーバーしすぎないように
  • ○電話・通信回線料金:安く抑えるプランを活用して。
  • ○クレジットカード代金:つい使ってしまうという人は必須。毎月いくら使ったのか明細は要チェック。
  • ○衣服費:貯蓄額を多くするら、低めに抑えたい項目。
  • ○交際費:親戚や会社、ご近所づきあいなど、独身の際にはあまり必要のなかったものですが、家庭をもったらきちんとするのがマナー
  • ○雑費:日用品など、意外に出費がかさむのが雑費。
役所に届け出の必要なもの
  • ・住民登録(転出届、転入届)・・・転居する場合は、旧住所の市区町村役所に転出届を提出し、転出証明書をもらう。転出証明書発行後2週間以内に、転入届けを新住所の市区町村役所に出す。このとき転出証明書と印鑑が必要。
  • ・国民健康保険・・・転居したときや、配偶者の扶養家族になるときに届け出る。配偶者の扶養家族となる場合には、配偶者の社会保険証を持参し、資格喪失届けを提出する。保険証のほかに印鑑が必要。
  • ・印鑑登録・・・実印を持っていいるときに必要。登録する印鑑と身分証明書を持参する。住民登録時にまとめて行うと楽。旧住所での印鑑登録は、転出届けを提出した時点で抹消される。
  • ・国民年金・・・転居したときと配偶者の扶養家族にはいるときに届け出が必要。国民年金手帳と印鑑を持って転入届を出す際に一緒に手続きをする。扶養家族になる場合は、市区町村役所でもらう「三号被扶養者届出書」には配偶者の会社の担当者の署名を入れてから提出。
+a情報 保険について

結婚したら、ふたりは家族となります。ファミリー割引が適用されるものもあり、保険そのものの見直しが必要になる場合もあります。たとえば、結婚後、妻が夫の収入で生活していく場合、夫の身に何かあったら妻は収入がゼロになってしまいます。そのため、生命保険に入る必要が出てくるのです。

保険の種類

終身保険・・一生保障される保険。被保険者の死亡時に死亡保険金が支払われる
医療保険(ガン保険)・・怪我や病気による入院・通院や手術などに対して給付金が支払われる保険。ガンなど特定の病気に特化した保険もある。
個人年金保険・・老後に年金を受けとる保険。年金額や受け取り年齢などは加入時に決める。公的年金制度への不信から人気。
養老保険・・死亡時と満期終了時に同額の保険金を受け取れる保険。貯蓄性が高く、通常は5年型と10年型がある
定期保険・・定められた保険期間内に被保険者が死亡した場合に、保険金が支払われる。掛け捨てで、保険料が割安なのが魅力。

新居での上手なおつきあい

新居でのおつきあい

新居での生活は、ご近所へのごあいさつからはじまります。新婚家庭ならではの気づかいも忘れずに。

ここがポイント
  • ・近所へは、引っ越したらすぐにあいさつを
  • ・大家さんへは事前にあいさつ
  • ・同居の場合、あいさつ回りは姑といっしょに
あいさつはなるべくはやくその日のうちに

新婚生活をはじめるときの引っ越しでは、購入した新しい家具や家電品などが何度にもわたって運ばれてくるでしょう。配送者の出入りや荷物の運搬などで、近所の方々には多少なりとも迷惑をかけることになります。引っ越しの日程、時間帯などが決まったら、事前に大家や管理人などにあいさつすると同時に「引っ越しでご近所に迷惑をおかけするかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします」と話しておきましょう。そのときにゴミの処分などについても聞いておけば、当日のトラブルも少なくなります。
引っ越しが終わったら、できればその日のうち、おそくても3日以内にはあいさつの品を持ち、夫婦ふたりで近所へのあいさつに行きましょう。引っ越し作業で迷惑をかけたことをおわびし、「今度××号室に越してまいりました○○です」と簡単な自己紹介と今後のおつきあいをお願いして回ります。

夫の実家に同居するときは姑といっしょにあいさつ回り

結婚して妻が夫の実家で同居する場合、引っ越し後の近所へのごあいさつは、越してきたあいさつというよりは、新しい家族としてのあいさつをすることになります。近所へ配るあいさつの品には(嫁)のみの名前を記します。
そして、挙式後、または新婚旅行から帰ったら早めにお日柄のいい日を見はからって、近所にあいさつをして回ります。そのときには姑につきそってもらいます。近所を訪ねたら、姑が「○○の嫁の☆☆子です」などと紹介してくれます。
その言葉に続いて本人が「☆☆子です。どうぞよろしくお願いいたします。とあいさつ。ちょっとかたくるしいようですが、これがスムーズなご近所づきあいのきっかけになるのです。

+a情報 大家さんとは「そば5束」のおつきあいを

落語などに出てくる昔の大家さんは、必ずといっていいほど家の裏手など近くに住み、何かと借家人のめんどうを見てくれる・・・。
そんな間がらのためか、引っ越したらご近所には2束ずつ、大家さんへは5束の「そば」を届けてあいさつをしたともいわれます。
いまではそんなおつきあいも少なくなりましたが、旅行で何日も家をあけるときの用心や宅配便の預かりなどは、大家さんにお願いすると心強いでしょう。帰ってきたらすぐに、おみやげや簡単なお礼の品をもって留守中を見てもらったお礼をするのを忘れないように。

環境に慣れる・楽しむ

結婚してはじめて体験する新しい環境やひとりの時間とは、上手につきあっていきたいものです。結婚という大きな生活スタイルの変化に加え、住みなれた土地を離れての暮らし・・・。新しい環境に、はじめは誰でも不安やとまどいを覚えるものです。でも、家に閉じこもっていては始まりません。これまでの生活との違いを楽しむくらいの気持ちでいきましょう。

ご近所づきあいははじめが肝心

引っ越してすぐ、はじめて会う道行く人の顔にとまどうように、近所の人たちも新しい入居者には興味と不安をいだいています。また、ゴミの出し方や町内会費、その地域での決まりごとなどのルールもあります。その地域の住人としてとけこむためにはまずあいさつから。ちょっと表に出たときや買い物などで顔を合わせたときには、自分から会釈を。そして、わからないこと、迷うことがあったらたずねてみることも。決して無理をすることはありませんが、はじめにちょっとだけ積極的なコミュニケーションをすれば、ご近所づきあいはすぐできます。

ひとりの時間をいかして世界を広げる

結婚と同時に専業主婦となった場合などは、とくにひとりぼっちのように感じることがあります。一日中家の中にこもりっきりではストレスがたまって当然。そんなときは「ひとりの時間」を「自由な時間」と考え、いままでできなかったことをしてみるといいでしょう。ちょっと遠出して買い物に行く、習い事をはじめるなど行動範囲を広げてみます。逆に友人を自宅に招くのもいいでしょう。来客があれば、自然と家のそうじにも張り合いができ、気分がかわるものです。気心のしれた友人との会話はリラックスできるとともに、よい情報交換になります。

自分の時間をいかしてできること

結婚してからSOHO(Small Office Home Office)を始めた、という人は意外に多いものです。自宅でできる簡単な計算書の整理や入力から、手作り作品のネット販売などなど。自宅のパソコンを使って、メールやインターネットを通じてできる仕事なので、家事の合間をぬって気軽にはじめたという人も多いようです。育児との両立もしやすいし、毎日通勤する必要もなく、一人の時間を有効に使って社会参加、しかも収入まで得ることができるとあれば、人気のほどもナットクです。

そのほかにも・・・
  • ・習いごとをする
  • ・趣味の時間をつくる
  • ・近所の探索(散歩)をする
  • ・生き物(草花など)を育てる
  • ・こった料理に挑戦する
  • ・洋服などを手作りする
  • ・旅行などの計画を立てる
  • ・パートなどの仕事に出るetc・・・

むかしの結婚スタイル

むかしの結婚スタイル

むかしの人たちの結婚は、現代の私たちが常識的に考えるスタイルとは大きく異なっていました。

江戸時代まで夫婦は別々に暮らしていました

古代では結婚すると夫婦がいっしょに住むのではなく、男性が一定の期間、妻となる女性の家に通う「通い婚」が一般的でした。これは貴族から庶民にいたるまで共通したスタイル。夫や父親が同居していなくても、夫婦・親子の関係は成り立っていたのです。江戸時代まで、一般的にはこのスタイルが主流で、それは「婿入り婚」と呼ばれるようになっていきます。「通い婚」同様、男性が女性の家に通う形式で、歩いて通える距離に住むことから「村内婚」とも呼ばれていました。そして男性の家に「嫁入り」するのは、男性の母親が家事のいっさいをゆずるとき。したがって嫁入りまでに長い時間がかかっていることが多かったようで、当然、何人かの子どもを連れての嫁入りも珍しくありませんでした。
嫁入りの際には、家事の権限を女性にわたされたことのお披露目の儀式として、親戚縁者を招いての祝宴を開きました。これが、おもに現代につながる披露宴の原型とも考えられています。

明治になっていまの結婚スタイルが確立

いっぽう武士の間では、現在と同じような「嫁入り」という婚姻の形式をとるようになります。こちらは、中国の婚礼儀式「六禮」にもとずくともいわれ、女性が男性の家に嫁ぐ、現在と同じような形態です。
また、結納や仲人などのこのころの武家社会の慣習でした。やがて身分制度がなくなるにつれ、このかたちがスタンダードになっていたのです。また現在の挙式スタイルがみられるようになったのは、明治の後半。この時代、政府は西欧化社会政策によって、日本にもともとあった古い考え方や慣習を好ましくないとしていきます。このような時代背景のなかで、それまでにはなかった、神様に結婚を誓うという神社結婚式やキリスト教式のスタイルが生まれていきます。

+a情報 結婚式の基本は、中国の「六禮」

むかしから中国では「六禮」という結婚儀礼がありました。これは封権制度にもとづいたもので、
①プロポーズ
②相性占い
③婚約
④結納
⑤新婦を迎える日取りを決める
⑥新婦を迎える
という内容の六段階の儀式です。
これが、ベトナムや朝鮮半島、日本などへ伝わりました。六禮ではそのほとんどの儀式に雁を用います。それは、南北に飛来する雁が陰陽につながる意味をもつためといわれます。さらに、雁は配偶者を失うと、もうつがい(夫婦)とならない、忠貞にならうためとも。現代では、この儀式はだんだんと簡略化されるようになりました。また、雁の代わりにアヒルを用いることもあるようです。