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届出やあいさつ

結婚後(1~2週間後)

結婚後、はじめてのあいさつはふたりそろって両親にあいさつ、新しい人間関係をスムーズにすすめていくために最初が肝心です。

ここがポイント
  • ・なるべく早く両親の家を訪問
  • ・贈り物を用意するのが正式
  • ・仲人や職場、友人には新婚旅行のおみやげを
両親にはなるべく早くあいさつ

新婚旅行から帰ったら、まず双方の両親に電話で無事帰ってきたことを知らせ、その後なるべく早くあいさつにいきます。
正式には、男性側の家を最初に訪問します。
結婚してからはじめてのあいさつなので、最初が肝心。
男性の家族全員に贈り物を持っていき、女性は「これから家族の一員に加えさせていただきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」とあいさつしましょう。
かつては男性側の家では、あいさつに来たふたりのために、家紋の入った着物、またはパールなどのネックレスを用意しました。
しかし、最近は紋付きの着物を着ることも少なく、パールのネックレスもすでにもっている場合も多いので、ほかのアクセサリーなどを贈ってもよいでしょう。
正式なあいさつというわけではありませんが、結婚式のときのお礼をかねて、女性の実家、仲人、親戚などにも、早めにあいさつにいきます。
なお、仲人へのあいさつには振り袖を着てもよいとされています。
これが振り袖を着るラストチャンスです。

新婚旅行のおみやげを持ってあいさつ回り

あいさつ回りは挙式後2~3日以内とされてますが、先方の都合もあるのでおそくとも1~2週間以内に訪問。
贈る物は、最近は新婚旅行のおみやげを贈ることが多いようです。遠方の場合は、電話であいさつしてからおみやげに手紙をそえて送ります。
職場には、挙式後ははじめて出社する日に上司にあいさつしをして、おみやげをわたし、同僚にも全員で食べれられる菓子などを配るといいでしょう。

あいさつの変貌

かつてのあいさつは、「嫁に行く」「嫁に来た」という認識があるため、男性側のみにあいさつをしていたのかも。またその当時は、婚姻することで男性側の戸籍(筆頭者は男性の父もしくは祖父)に入ることに。
こうしたことからも、きちんとしたあいさつが必要だったはず。現在は新婚旅行のおみやげをもって、旅行報告をしに行くことがほとんどだが、家族の一員となったのは確かなことなので、贈り物は別にしろ、礼儀正しいあいさつをしたい。

贈り物の例

  • ・父親にはブランド品のポロシャツなど、母親にはハンドバッグかブラウスなど。祖父母、兄弟姉妹全員とその人たちが既婚者の場合はその配偶者にも用意する。また、仏壇があれば箱入りの線香を供える。
  • ・新婦の名前で、新郎の家族全員に贈り物を用意する。新婦か新婦の母親が見立てて気のきいた品物を選び、奉書紙と金銀の水引をかける。
  • ・右上に「御父上様」「御母上様」と
    ・金銀の水引を中央で結び、輪の上部で一度交差させてから左右に垂らしてとめる。
  • ・新婦の名前を書く。表書きは「寿」
  • ・奉書紙を使う場合は、2枚重ねて横長に折り、折り目を下にして箱に巻く

Q. 仲人へのお礼を結婚式後にすませたら、あいさつにいかなくてもいいものなの?

A. 本来なら、双方の両親が結婚式後仲人の家を訪問しますが、最近は、披露宴後に式場の控え室などですませます。
そのためあらためてあいさつをする必要はありません。
ただ、お世話になったことへの感謝の気持ちとこれからもよろしくお願いしますの気持ちを、おみやげとみやげ話にたくすのもいいでしょう。
きっと仲人は、幸せそうなふたりに会えるのを 楽しみにしているでしょう。

Q. どんな服装で、あいさつにいけばいい?

A. 「もう家族だから」と、男性側の実家に、自分の家のなかで着ているようなファッションで出かけるのはやめましょう。
とりあえず結婚後ははじめてのあいさつです。それをすませてから家族の一員になると考えましょう。
適したファッションは、ワンピースかブラウスとスカートです。
つぎに男性側の実家に訪れたときは、普段着で「お母さん」と甘えるのはいいことです。

勤務先へ届け出をする

結婚するときには、休暇届や、結婚届、社会保険など、勤務先に届け出をしなければいけないものがあります。

ここがポイント
  • ・挙式などの休暇届は1ヶ月前までに
  • ・結婚届など人事課に確認して
  • ・退職届は3ヶ月前までに
    ・扶養家族となるときは社会保険や年金の切替えを

役所だけでなく勤務先にもいろいろな届け出が必要です。
挙式までの準備段階での報告から、結婚後仕事を続ける場合も退職するときもそれぞれに書類の提出や手続きなどがあります。

届け出るものは人事課などに確認して

まず、挙式の日取りが決まったら口頭で上司に報告を。新婚旅行の日程が決まったら、おそくとも1ヶ月前までには休暇届けを出しましょう。
挙式・旅行とあわせて1~2週間程度の休暇が一般的ですが、会社の規定がある場合はそれにしたがいます。
婚姻届を役所に提出したら、職場には結婚届(または身上異動届)を。引っ越しした場合は住所変更届も提出します。

給与や保険、年金などの各種変更手続きは、結婚届などをもとに会社側が行う場合がほとんどですが、念のため人事課などに確認してみましょう。
また、職場では旧姓でとおすとき以外は、名刺や社用の印鑑などのつくりかえも必要になります。

扶養家族となるときは退社届と社会保険の切替を

結婚を機に退職する場合は、結婚が決まったときからおそくとも3ヶ月前までには退職届けを提出します。人事や引継ぎの件もあるので、直前に申し出るのはルール違反です。
退職後、専業主婦(夫)になる場合は配偶者の扶養家族となります。役所と同時に夫(または妻)の勤務先に社会保険や年金の切替についての届けをします。

+a情報 職場復帰初日は早めの出社を

新婚旅行から帰り、長い休暇をとったあとの出社第一日目は、結婚式や休みのあいだにお世話になった上司や同僚を出迎えるような気持ちで、いつもより少し早めの出社を心がけて下さい。
お礼もふくめて、職場のみんなに配れるお菓子などのおみやげを持参しましょう。

勤務先に届け出るもの

勤務先への届出項目は職場によって異なるので、人事課などに確認すること。
①休暇届:挙式や新婚旅行などの日程が決まったらできるだけ早く、おそくとも1ヶ月前までには申し出ておく。
②結婚届・身上異動届:結婚により戸籍が新しくなるので、改姓してもしなくても必要。様式などは勤務先によって異なる。
③社会保険(名義変更)届:夫婦ともに仕事を続けるときはそれぞれ住所変更や改姓など名義変更に関する届け出が必要。
 ※年金や保険証などの名義変更は、勤務先で自動的に行ってくれることも
④退職届:結婚が決まったら出来るだけ早いうちに届け出を。有給休暇を消化する場合はその期間も配慮してより早めに。
⑤被扶養届;妻(夫)が被扶養者となる場合は、扶養家族申請書とともに配偶者の保険の切替を届け出る。

仲人とのおつきあいは

仲人とのおつきあいは3年間などといわず、敬意をもって末永く続けたいものです。

ここがポイント
  • ・新婚旅行後早めのごあいさつを
  • ・はじめての赤ちゃんのときは報告を
  • ・訪問時には、連絡と手みやげを
  • ・仲人三年とわりきらず、末永いおつきあいを
仲人三年などといわず末永いおつきあいを

まず新婚旅行から帰ったら早めに連絡をしてごあいさつにうかがいましょう。
旅行のおみやげとともに結婚式や旅行先での写真ができていれば、それも持参します。
仲人が上司で毎日顔を合わせているような場合でも、ふたりそろって訪問するのがマナーです。そしてはじめての赤ちゃんのときは、妊娠の報告、出産の知らせ、できれば落ち着いたころで親子3人そろって仲人宅を訪ね、赤ちゃんの顔を見てもらいましょう。
こうした節目ごとの報告を受けるのは、仲人夫妻もうれしいものです。本来仲人とは生涯つきあうものとされますが、最近では挙式当日だけの頼まれ仲人も多く、お中元お歳暮は3年までといわれることも。ですが、だからといって急に連絡をやめてしまうのではなく、ときおり連絡をして、贈りものはともかく、おつきあいは末永く続けましょう。

訪問するときは手みやげを忘れずに

仲人のお宅を訪問するときは、必ず前もって連絡を入れ、先方の都合を伺うこと。
あまり早い時間やおそい時間をさけるのはいうまでもありませんが、「食事でもご一緒に」などとお誘いを受けたとき以外は、食事時などに訪ねるのも遠慮しましょう。
お願い事や相談、新年のごあいさつなどあらたまった場合でなくても、お宅に伺うときは、お菓子や果物などの手みやげを忘れずに。

Q. ごあいさつはいつすればいいの?

A. まずお正月ですが、できれば三が日、おそくとも7日までには、新年のごあいさつに伺います。
お中元(7月)とお歳暮(12月)は持参するほうが丁寧ですが、そうたびたび訪問するのは先方にも負担をかけるので、 心をこめて選んだ品物をお贈りすればよいでしょう。また結婚記念日には、電話でかまわないので、あいさつと近況報告をしましょう。
きっと、カレンダーを見ながら「あら、もう1年がたったのね。あのふたりどうしてるかしら」と思っているはずです。

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結婚通知状を出すときは

ふたりの結婚をお知らせする通知状は、転居案内もかねるもの。時期をはずさないうちに送りましょう。

ここがポイント
  • ・結婚後1ヶ月以内には届くように
  • ・付き合いのある友人知人に広く通知
  • ・挙式の報告とおつきあいのお願い、新居の案内を手書きで一文を加えたい
挙式後1ヶ月以内に転居通知も含めて

挙式にご招待できなかった人には、とくにふたりの結婚を早くしらせたいものです。新居に移り住所も新しくなるわけですから、挙式後1ヶ月以内には届くようにしましょう。
お祝いをくれた方々のほか、付き合いのある友人知人、年賀状のやりとりのある相手などに出します。
ただし、ふだんあまりつきあいのない人にまで知らせると、お祝いの心配をかけることにもなるので注意が必要です。

これも重要 暑中見舞いや年賀状とかねても

印刷を依頼する場合は、披露宴の招待状などと一緒に頼むと、できあがりが早く、すぐに発送できます。
(結婚式の写真を入れるときも、先にデザインを決めておけます。)
新婚旅行先で投函するのもいいでしょう。また、季節がちかければ暑中見舞いや年賀状とかねてもかまいません。

結婚通知状例

《あらたまった文例》

  • ・目上の広い範囲に出せる。お祝いなどをいただいた方には、そのお礼を書きそえるとよりていねいな印象に
  • ・結婚の報告とともに目上の知人などにもお知らせすることを考え、今後のおつきあいをていねいにお願いする。
  • ・転居通知もかねて、新居への訪問を歓迎する気持ちを伝える。
    ・結婚して改姓した場合は、旧姓も書いておく。

拝啓
今年もいつしか豊かなみのりの秋を迎えましたが、みなさまにはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、私どもはこの度、浅倉一郎様ご夫妻のご媒酌人により、九月二十日、寿ホテルに於いて結婚式を挙げました。
なにぶん経験も浅く、未熟なふたりでございますので、今後とも、よりいっそうのご指導を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 
なお、左記に新居を構えましたので、お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

平成○○年十月吉日
〒123-4567東京都○○区△△町□□
田中二郎
   花子(旧姓藤井)
TEL 03-123-45678

《カジュアルな文例》

年齢のちかい友人などにはあらたまった文章よりも身近に感じられるカジュアルなものを。手書きや手作りカードなど、工夫をこらしてみては

私たち結婚しました。
ふたりで力を合わせて、楽しい家庭をつくります。
皆様、どうぞよろしくお願いします。
新居へも、ぜひお立ち寄り下さい。
平成○○年十月吉日
〒123-4567東京都○○区△△町□□
田中二郎
  花子(旧姓藤井)
TEL 03-123-45678
tanaka@XXX-WWW.***.ne.jp

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入籍・夫婦別姓について

結婚式をあげても法律上の夫婦とはなりません。入籍によってはじめて婚姻者ならではの権利などが得られます。

ここがポイント
  • ・法律上は入籍してはじめて夫婦に
  • ・法律上の結婚によって認められる権利は「姓の変更」「相続権」「子の摘出姓」など
  • ・夫婦別姓は法律上は結婚ではない
結婚は婚姻届を出してはじめて認められます。

入籍とは、婚姻届によって戸籍に入る(戸籍をつくる)ということです。結婚式はあくまでも社会生活上の儀式ですから、結婚式をあげても入籍の届け出をしなければ、法律上の夫婦としては認められないのです。また、何十年も一緒に暮らしていても、入籍をしていなければ内縁の配偶者としかみなされません。内縁の配偶者には、お互いの相続権がなく、子どもができた場合も、夫婦間の子(摘出子)とは認められません。

入籍には法律上の効果がある

入籍をすることによって法律上の夫婦になると、夫または妻の氏(姓)称して新しい戸籍をつくること、夫婦がお互いに財産の相続をすることなどが権利として与えられます。また、婚姻中に妻が妊娠した場合は、通常それが夫との間にできた子であるとして、生まれてくる子は摘出子として認められます。未成年者が結婚した場合は成年に達したものとみなされ、親の同意がなくても契約などの民法上の行為ができるようになります。(選挙権などの行政権は得られません)いっぽうで夫婦は同居し、互いに協力し助け合わなければならにという義務も定められていますが、これは夫婦として当然のことでしょう。

挙式前に入籍してふたりで住みはじめる

これまで、入籍は結婚式の当日もしくは前後に届け出るのが一般的でしたが、最近は入籍して、いっしょに暮らしはじめてから、時機をみて挙式をするというカップルも多くなっています。実際の生活を考えれば、新居に移り、引越しの荷物も片づけてから結婚式をするほうが、落ち着いて準備ができ、さまざまな手配もしやすく、お互いの理解も深まります。また、式のあと続いて新婚旅行ともなればシーズンや休暇の都合を合わせるにもよいかもしれません。ただし、そのようなスタイルは親族にむずかしい顔をされることもあるので、十分な説明をして、よく理解してもらう必要です。

+a情報 夫婦の戸籍と夫婦別姓について

結婚は本来、憲法二十四条に定める「両性の合意のみ」によって成立するものです。つまり、もっとも尊重されるべきものはお互いの意思。とはいえ、現在日本において法律上の夫婦として認められるためには、民法に定める婚姻の要件と戸籍法にしたがった婚姻届の提出と受理(入籍)が必要となります。お互いのアイデンティティを尊重するものとして最近話題の、夫婦それぞれの姓を名のる「夫婦別姓」についてはまだ法律上は認められていません。ただし、通称として旧姓を認知してもらう方法はあるので、女性が結婚後も旧姓のまま働きたいときなどは、勤務先に説明して、これまでどおりの姓を名のることができるよう、配慮してもらいます。ただし、給与や保険などの手続きには戸籍上の姓が使われます。また、どうしても戸籍上の姓を変えたくないときは、戸籍を入れないで事実上の結婚生活をおくる「事実婚」をすることができます。事実婚は内縁の関係となりますが、そのような場合でも、ふたりの生活を保障するために、年金や健康保険などは正式な配偶者と同様にあつかわれることになっています。事実婚で子どもが生まれた場合、子どもは母後方の戸籍に入りますが、父親の認知届によって父親との親子関係が認められれば、父親の姓を名のることもできるようになります。

Q 夫が妻の姓になることはできる?

A 旧姓は、結婚によって「家」を継ぐという意味が強かったため、結婚=家の戸籍に入るということでした。しかし、いまは夫婦いずれかの姓を選び、新しい戸籍をつくることができます。もちろん、妻の姓でもOK。この場合、養子本来の意味をとは異なります。婚姻届提出後の変更はむずかしいので、どちらかの姓を名のるのかは話合いましょう。

婚姻届
  • ・用紙の左側をふたりで書く。それぞれ自筆で記入し、署名押印を
  • ・用紙の右側は、婚姻の保証人が記入する。成人ふたりにお願いし著名押印してもらう。
  • ・だれが→本人または代理人が届ける  どこへ→夫が妻の本籍地または住所地の役所
  • ・期限→とくになし
  • ・届け出に必要なもの→届け出先が本籍地でない場合は戸籍謄(抄)本、結婚するふたりの印鑑
  • ・受付時間→24時間365日