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結納当日の準備

結納当日の準備をする場合

結納当日は、おめでたい雰囲気を演出します。
花を生けたり、縁起のよい掛け軸を床の間にかけたり・・・

ポイント
  • ・部屋の上座に結納品を飾る
  • ・桜湯と干菓子、さらに祝い膳の用意
  • ・縁起のよい掛け軸や花をいける
  • ・服装は準正装で、双方の格を合わせること
桜湯と干菓子を用意し、部屋の上座に結納品を

結納品は、床の間のある和室で行います。
床の間は、縁起のよい掛け軸にかけかえ、花をいけます。そして、そこに、白木台にのせた結納品を置きます。婚約指輪(記念品)は別の白木台にのせ、家族書・親族書は片木盆(自分のほうを表すものなので、白木台は用いません)にのせます。縁を結ぶということで、片木盆の継ぎ目が正面になるようにします。
床の間のない和室で行う場合は、上座に当たる場所に台を置き、あれば緋もうせんを敷いて結納品を飾ります。

カンタンに結納ができるホテルなどの「結納パック」

ホテルや結婚式場の結納パックを利用する人がふえています。結納品、部屋、桜湯など、必要なものはすべて整い、お願いすれば進行役も引き受けてくれます。あれこれ用意したり、心配することがなくてとっても簡単です。
この場合、結納品以外の費用は両家で半分ずつ出し合うといいでしょう。

お茶は出さず桜湯を用意

伝統的な作法では、桜湯または昆布茶を出します。お茶は、「お茶をにごす」といわれ、不祝儀に使うのできらわれます。かつては干菓子をだすこともありました。また、往復型の結納の場合は、仲人を乗せてきた車の運転士にも茶を出し、ご祝儀をわたします。

洋室で結納を行うケースも多いです。

最近は、床の間が減り(和室そのものも減っています)、洋室などで結納を行うケースが多くなってきました。
こうした場合は、床の間のない和室同様、洋室の上座に当たる位置にテーブルを置き、結納品を飾ります。
サイドボードの上を利用するのもいい(あれば緋もうせんを敷く)。いただいた結納品もここに飾る

(結納当日のファッション)
≪本人たち≫
準礼装あるいは略礼装が一般的。双方でバランスがとれるように事前に打ち合わせをしておくことが大切
女性は清楚なワンピース。格式を重んじる場合は、アフタヌーンドレスでもよい。厳粛な式なので、メイクはひかえめにし、ストッキングはノーマルなベージュを着用。生花のコサージュをつけるといい。着物を着る場合は、振り袖、訪問着、付け下げを
男性はダークスーツ。格式を重んじるような場合、ブラックスーツに礼装用のネクタイ(白またはシルバーの縞)をしめる
≪両親や仲人≫
男性はダークかブラックスーツに礼装用のネクタイ。女性は上品なワンピース。和装なら訪問着または色留め袖、一つ紋の色無地。母親は、仲人が和装ならば洋装にする。また両家のバランスがとれるように打ち合わせておくこと

Q. 食事の用意はしなくていい?

A. 結納がすんだら、全員で祝い膳をかこみます。
一汁三菜、二汁五菜、三汁七菜のいずれかで、内容は、赤飯、鯛の焼き物、はまぐりの吸い物など。それに祝い酒をそえます。地方によっては「結納開き」といって結納披露の内祝いを行うこともあります。結納が終わってから、仲人を主賓に親族なども集まって祝い膳をかこみます。
最近は祝い膳を用意せず、「御酒肴料」として「家内来多留」に現金を入れます。

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結納をする場合(当日)

婚約者本人と双方の両親、仲人夫婦が同じ場所に集まって行ないます。
現在よく行なわれる結納の方法です。

ポイント
  • ・結納品の引き渡しの口上は「○○家」という表現で
  • ・指輪の引きわたしの口上は、「○○△夫様」と本人氏名に「様」を
  • ・指輪をつけるのは式終了後
合理的で時間のかからないもっともポピュラーな結納

現在、もっとも多く行われる結納はこの方法。両家が同じ場所に集まって、その場で結納を交わすので、仲人の負担が少なく、時間もかからない合理的な形です。
女性の家、仲人の家、あるいはホテルや結婚式場などで行います。
また仲人は結納品をわたすときは、「○○家様より」と父親に、指輪は「○○△夫様より」と女性本人に、口上と相手を変えてわたします。
1. 男性の父親の仲人が向上を述べる。結納品は、家から家へ贈るものなので、「○田家」「○山家」というように、「家」をつける。口上が終わったら一同深く礼
2. 仲人夫人が床の間に飾ってある男性側からの結納品を女性の父親の前に運び、父親のほうに向けて置く
3. 仲人が口上を述べる。女性の父親が目録を開いて目をとおし、母親→本人の順に目録をわたしてそれぞれが目をとおす。さらに目録を本人→母親→父親の順にもどし、父親がお礼の口上を述べる。
次に、仲人夫人は男性側からの婚約指輪を女性本人の前に運び、女性のほうに向けて置く。仲人が口上を述べるが、そのとき「○○△夫様よりの・・・・・・」と、「家」ではなく男性のフルネームに「様」をつけていう。女性がお礼の口上を述べる。
4. 仲人夫人は女性側からの結納品を男性の父親の前に運び、父親のほうへ向けて置く。仲人が口上を述べたら、女性側と同様に目録に目をとおし、最後に男性の父親がお礼の口上を述べる。次に、仲人夫人は、女性側からの記念品を男性本人の前に運び、男性の方へ向けて置く。仲人が口上を述べ、男性がお礼の口上を述べる。仲人は結びの口上を述べ、男性の父親がお礼を述べ、本人たちがお礼を述べて、式は終了
5. 式が終了したら、仲人夫人が「それでは△夫さん、△子さんの指に婚約指輪をはめてください」といい、男性が前に出て女性の指に婚約指輪を入れる。ふたりが幸せな表情を浮かべたら、厳粛な式の雰囲気もやわらぎ、一同、なごやかに会話を始めてよい。つまりそれまでは私語厳禁ということ。
実は式終了の口上前に指輪の箱をあけると、一同、指輪に目がいってしまい、もう式どころではない。お楽しみは最後に

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仲人をたてずに行う場合

仲人をたてないので進行役は男性の父親が務めます。

ポイント
  • ・両家のみで行う方法では、進行役は男性の父親
  • ・男性側がわたすときは男性の父親が、女性側がわたすときは女性の父親が口上を述べる
現代の結納に多いスタイル仲人役は男性の父親が代行

結納では仲人をたてず、結婚式のときに媒酌人を頼もうと思っている人向きです。恋愛結婚に多い現代でふえている結納の形といえます。
前ページと同じようにすすめますが、仲人の口上は男性の父親が行います。また席次は左のように本人が上座か、父親が上座にすわります。本人が上座の場合は、結納品は本人の前に置かれ、お礼は本人が述べます。
(仲人をたてない結納の流れ)
①男性の父親が「ほんじつはお日がらもよく、○○△夫、○○△子さんの婚約相整いまして、まことに喜ばしく存じ上げます。これより結納の義、とり行いますので、なにとぞよろしくお願いいたします。」とあいさつ。一同深く礼をする。
②男性の母親が結納品と家庭書、親族書を女性側に置く。男性の父親が「○○家よりの結納の品と家族書、親族書でございます。幾久しくお納めください」と述べる
③女性(または女性の父親)が「ありがとうございます。幾久しくお受けいたします」とお礼を
④男性の母親が、婚約指輪を女性本人の前に運び、男性父親が口上を
⑤女性がお礼の口上を述べる
⑥女性の母親が、女性側からの結納品を男性側に置き、女性の父親が、男性側同様に向上を述べる
⑦男性(または男性の父親)がお礼を
⑧女性の母親が記念品を男性本人の前に運び、女性の父親が口上を
⑨男性がお礼の口上を
⑩男性の父親が「これにて結納の儀がお納めさせていただきました。今後ともなにとぞよろしくお願い申し上げます」と結びの口上を述べ、一同深く礼をして式は終了
⑪男性が女性の指に指輪をはめる

往復型の結納を行う場合

両家を仲人が往復する関東式の伝統的な結納方法です。
最近ではこの方法の結納はあまり行ないません。

ポイント
  • ・仲人が両家を二回訪れる
  • ・両家の目の前で交わさないため受書が必要
  • ・結納終了後に仲人に祝い膳を出すこと。
結納品を持って仲人が双方の家を往復する伝統の方法です。

かつては、仲人が双方の家を往復して結納を取り交わしました。まず、男性側から結納品などを受け取り、女性側へ届けます。女性側から受書と結納品などを受け取り、それを男性側へ。男性側の受書を女性側へ届けて、結納が完了します。仲人は双方の家を2回ずつ訪れることになります。終了後、女性宅で仲人の労をねぎらう祝い膳を出し、運転手には「寿」と表書きしたご祝儀をわたします。

往復型結納の流れ

[男性宅]
①父親があいさつし、仲人が口上を
②父親が結納品について口上を
③仲人は目録に目をとおし口上を
④仲人夫人は結納品をふろしきに包み、仲人夫婦は女性宅へ向かう

[女性宅]
⑤父親があいさつし、仲人が口上を
⑥仲人夫人が男性側の結納品を女性の父親の前に置く
⑦仲人が口上を述べ、父親、母親、本人の順に目録に目を通す
⑧父親がお礼を述べ、母親が受書、女性側からの結納品を仲人の前に
⑨父親がこうじょうを述べる。全員が礼
⑩仲人夫人は結納品をふろしきに包み、仲人夫婦は男性宅へ向かう

[男性宅]
⑪仲人は女性からの受書をわたす
⑫父親と仲人が口上を述べ、仲人夫人が女性側の結納品を男性側へ
⑬仲人が口上を述べたら、父親、母親、本人の順に目録に目をとおす
⑭母親が受書を仲人に
⑮仲人夫婦が受書をもち女性宅へ

[女性宅]
⑰仲人は受書を女性側へわたし、口上を述べる。結納が終了。

結納